こんにちは!世田谷区成城周辺にてご自宅や施設に訪問して鍼灸・マッサージ・リハビリをやっています「バイタリ訪問鍼灸マッサージ院」です。
今回は「転倒しないための歩き方」についてのお話をさせていただきます!
高齢者はなぜ転倒しやすくなるのか?
転倒のほとんどは、身体的に動作またはバランス能力に支障をきたす状態の人が、環境内の障害物に遭遇したときに起きます。
つまり、加齢とともに筋力の低下や視力の衰えなどによりバランス能力も衰えていき、その状態で家の中のちょっとした段差につまづき、転倒してしまう事が多いのです。令和2年10月の消費者庁の発表によると、転倒事故の発生場所の約50%が自宅にて起こっています。
また、自宅で暮らしている高齢者の約3分の1は少なくとも年に1回転倒し、介護施設に暮らす高齢者は約半数が少なくとも年に1回転倒すると言われていますので、注意が必要です。
転倒しやすくなる3つの要因
① 加齢による身体機能の低下・注意力の低下
- 筋力低下
- 視力低下
- 足の感覚不良
- バランス障害
- 歩行障害
などの加齢による身体機能の低下、感覚の鈍化による注意力の低下など、身体状況の変化が転倒の要因となります。
高齢になると徐々に筋力や身体機能が低下しバランスを崩しやすくなります。また加齢とともに自分が思っている動作と実際の動作に差が生まれ、思ったとおりに動けず転倒してしまうことが増えてきます。
とっさの反応やスムーズな動きも難しくなり、ひとつひとつの動作に時間がかかってしまいます。
② 病気や薬の影響
パーキンソン病や脳卒中などの病気の影響、服薬している薬の影響で転倒しやすくなる場合があります。
薬には何らかの副作用がある場合がほとんどで、ふらつきや立ちくらみなどの副作用が現れることもあります。
注意力に影響を及ぼす薬(オピオイド鎮痛薬、抗不安薬、抗うつ薬など)、または血圧を下げる薬(降圧薬、利尿薬など)の使用も転倒のリスクを増加させる可能性があります。
特に高齢者は複数の薬を飲んでいることが多く、体調に変化があってもなかなか口に出さないこともありますので注意が必要です。
③ 生活環境
環境内の障害は多くの転倒に関与しています。危険物に気づかなかったとき、または気づいても素早く反応できなかったときに、転倒してしまいます。
転倒のリスクを増加させる環境内の障害には、以下のようなものがあります。
- 不十分な照明
- 小型の敷物
- 滑りやすい床
- 室内のわずかな段差
- 電気コードまたは延長コードなど
- 周囲の環境に不慣れなこと
これらの環境は転倒に大きく影響しますが、特に注意が必要なのが、室内のわずかな段差やコード類です。
歩幅が小さい高齢者にとっては、普通なら段差と認識しない程度のちょっとした敷居でもつまずくことがあります。
転倒の多くは屋内で起こり、そのほとんどは動いているときです。
急いでいたり、または注意力が散漫になっていたりすると、動くことがさらに危険になります。
例えばトイレに急ぐ(特に夜間で完全に覚醒していない場合、または照明が暗い場合)あわてて電話に出る、またはコードレス電話で話しながら歩くなどの行為は、歩行をより危険なものにします。
転倒しやすい歩き方
転倒の5割近くは歩行中に起こります。また約45%はつまづいたことにより転倒してしまいます。
ではなぜつまづいてしまうのでしょうか?つまづきやすい歩き方としては、下記のような要因が考えられます。
- すり足
- つま先から足をつく
- 歩幅が狭い
- 腕の振りが小さい
- 目線を足元ばかりに向けている
ではこれらの原因はなんでしょうか?
大きな要因として、筋力低下を見ていきましょう。
- 歩くときにつま先を上げる役割をする「前脛骨筋」
- 立ち上がるときに膝を伸ばしたり、歩いたり階段を昇るときに脚を持ち上げたりする時に使われる「大腿四頭筋」や「腸腰筋」
- 大きく歩幅をとって歩くときに使われる「ハムストリングス」や「大殿筋」
- つま先立ちをしたり地面を蹴るときに使われる「下腿三頭筋」
これらの筋力低下が歩幅の短縮を招き、歩行速度の低下にも結びつき、転倒の危険要因となります。
また、姿勢の悪化により腕の振りが小さくなり、目線が足元に向いてしまいます。
姿勢の改善については「転倒しないための姿勢づくり」のページをご参照ください。
高齢者にとって転倒は非常に危険
転倒は、若い人であれば軽い怪我で済んでも、高齢者にとっては大きな事故につながることがあります。
転倒は骨折等を介して、介護が必要なレベルに運動機能が低下する原因となり得ます。
介護が必要になった原因として、認知症、脳血管疾患に次いで第3位で全体の12%を占めます。
80歳以上では不慮の事故による死亡の内、転倒による死亡の比率が急激に高くなり、交通事故による死亡よりもはるかに大きいです。
高齢者では自宅などでの浴槽内や浴槽への転落による不慮の死亡の比率も高く、80歳以上では転倒によるものと合わせると4割を超えます。
バイタリで行うこと
歩き方の改善のために、まず歩くために必要は関節可動域を確保するため、鍼治療やマッサージなどで筋肉・筋膜などにアプローチして筋肉が伸びやすい状態をつくり、その後にストレッチを行って関節可動域を広げます。
また同時に、姿勢改善も行っていきます。
その後、衰えてしまった筋力を回復させるため、特に体幹と下半身のエクササイズを行います。筋力強化を行うことで、転倒しやすい歩き方を改善していきます。
そして実際に立った状態でのエクササイズや歩行訓練などを行い、転倒しない歩行を身につけていきます。
ただ歩くだけでなく、しっかりとつま先や脚を上げることを意識したり、段差や障害物を越える練習を行い、転倒予防へとつなげていきます。
『脳梗塞』『脳出血の後遺症』『骨折後の後遺症』『パーキンソン病』『脊髄損傷』などで歩行困難・通院困難の方は是非一度「バイタリ訪問鍼灸マッサージ院」の施術をご体験ください!麻痺・神経痛・筋力低下・足のむくみ・認知症等で通院出来ずお困りの方もお気軽にご相談ください!