栄養摂取(ビタミンD)

◆ビタミンDとは？

ビタミンDは骨の健康を保つために欠かせないものであり、カルシウムの吸収を助ける役割を果たします。そのため、骨粗鬆症の予防や骨折のリスク軽減に効果があります。
ビタミンDは主に紫外線を浴びることにより体内で合成されますが、高齢者は加齢による皮膚の変化や外出の機会の減少により、日光を浴びる機会が少なくなる傾向があります。そのため、高齢者は食事からを意識的に摂取する必要があります。
ビタミンDの適切な摂取は、骨の健康だけでなく、免疫機能の向上や筋肉機能の維持にも重要であり、全体的な健康と生活の質を保つために欠かせません。

◆ビタミンDの役割は？

《1.骨の健康維持》
骨の健康に欠かせない栄養素です。主にカルシウムとリンの吸収を促進し、これらのミネラルが血液中に十分に供給されるように働きます。
これにより、骨が強化され、骨密度が維持されます。特に高齢者は、加齢によって骨密度が低下し、骨折や骨粗鬆症のリスクが高まるため、骨の健康を守るために非常に重要です。

《2.免疫機能のサポート》
免疫機能をサポートする役割も持っています。特に免疫細胞の働きを活性化し、体内での病原体への対応を強化します。ビタミンDが不足すると免疫力が低下し、感染症や慢性疾患のリスクが増加する可能性があります。高齢者は一般的に免疫機能が低下しがちであるため、ビタミンDを適切に摂取することは感染症予防にも役立ちます。

《3.循環器系の健康》
近年の研究では、ビタミンDが心血管の健康にも寄与する可能性が示唆されています。血圧の調整や血管の弾力性を保つのに役立ち、心臓病や高血圧のリスクを低減することが期待されています。高齢者は心血管疾患のリスクが高いため、適切な摂取は心臓の健康を保つためにも重要です。

《4.筋肉機能の維持》
筋肉の収縮や機能維持にも関与しています。
具体的には筋肉細胞内でのカルシウムの利用を助け、筋肉の収縮を正常に保つことで筋力低下や転倒のリスクを減少させます。
高齢者は筋力低下や転倒のリスクが高いため、ビタミンDの十分な摂取は筋肉機能の維持に重要です。

◆効率的に摂取する方法

《1.日光浴と屋外活動》
ビタミンDは日光によって皮膚で生成されるため、日光浴や屋外での活動が最も自然な摂取方法です。
特に朝の日光を浴びることで効果的にビタミンDを生成することができます。
ただし、紫外線の影響や肌の健康を考慮して、適切な時間と方法で行うことが重要です。
《2.ビタミンD 豊富な食品》

魚介類	サケ、サバ 、イワシなど、特に脂肪が多い魚は含有量が高い傾向にあります。
卵	卵黄にはビタミンＤが含まれています。完全に加熱調理された卵を摂取することで効果的にビタミンＤを取り入れることができます。
乳製品	牛乳やヨーグルトなどの乳製品はビタミンＤが強化されていることがあります。 パッケージに記載された情報を確認しましょう。
キノコ類	特にキノコ類は日光を浴びた後にビタミンＤを生成する能力があるものがあり、食べることでビタミンＤを補充することができます。

《3.サプリメントの利用》
ビタミンDの摂取が不足しがちな場合、医師の指導の下でサプリメントを使用することが推奨されることがあります。特に冬季や日照時間が短い地域に住む場合や、日光浴が困難な状況で有効です。

《ビタミンD摂取に適した料理のご紹介》

1.サーモンのオーブン焼き
材料	サーモンの切り身2枚 オリーブオイル 大さじ2 塩、コショウ 適量 レモンの輪切り 2枚
作り方	オーブンを180度に予熱する。 サーモンにオリーブオイル、塩、コショウを全体に塗る。 オーブン皿にサーモンを並べ、レモンの輪切りをのせる。 オーブンで15～20分焼く。サーモンがほぐれるまで焼けば 完成。

2.マッシュルームのスープ
材料	マッシュルーム 200g 玉ねぎ 1個（みじん切り） にんにく 1片（みじん切り） バター 大さじ1 鶏がらスープの素 小さじ1 水 500ml 生クリーム 50ml 塩、コショウ 適量
作り方	マッシュルームを洗って薄切りにする。 鍋にバターを溶かし、玉ねぎとにんにくを炒める。 マッシュルームを加えてさらに炒める。 鶏がらスープの素と水を加えて煮立たせ、マッシュルームが柔らかくなるまで煮る。 生クリームを加えて混ぜ、塩とコショウで味を調える。

3.ビタミンD入りオムレツ
材料	卵 2個 牛乳 50ml チーズ (お好みで)適量 塩、コショウ 適量 オリーブオイル 少量
作り方	ボウルに卵と牛乳を入れてよく混ぜる。 チーズを加えてさらに混ぜる。 フライパンにオリーブオイルを熱し、卵液を流し入れる。 両面を焼いて完成。チーズが溶けるまで焼くと美味しいです。

適切な栄養摂取で体質改善を行い、身体機能改善を目指しましょう。